第5回未来屋小説大賞を受賞した織守きょうや著「花束は毒」
先日文庫版が出版されたということで、読んでみました
物語が二転三転するイヤミスです
読了後は、毒を飲まされた気分で、考えさせられる余韻を残す最高のミステリーホラーです
未来屋小説大賞を受賞したことに納得しちゃう作品です
未来屋小説大賞は未来や書店の読書好きの従業員が先行して決められます
名だたる小説を抑えて一位になったという傑作です
ちなみに2位から5位はこちら
2位:『六人の嘘つきな大学生』 浅倉秋成/KADOKAWA
3位:『みんな蛍を殺したかった』 木爾チレン/二見書房
4位:『さよならの向う側』 清水晴木/マイクロマガジン社
5位:『つまらない住宅地のすべての家』 津村記久子/双葉社
それではこの小説の魅力を3つ紹介します
未来屋小説大賞受賞!
芳樹は憧れのかつての家庭教師・真壁が結婚を前に脅迫されていると知り探偵に調査を依頼するが――。完全に騙される傑作ミステリー。憧れの家庭教師だった真壁が結婚を前に脅されていることを知り、僕は尻込みする彼にかわり探偵事務所に調査を依頼。そこに現れたのは中学時代にいじめに遭っていた従兄をえげつない方法で救ってくれた先輩の理花だった。調査を進めるにつれ、見えてきた真実。背筋も凍るラスト。気鋭のミステリ作家による、衝撃の傑作長編!
文藝春秋BOOKS
1 登場人物
一つ目の魅力は登場人物です
主人公の木瀬芳樹は、叔父、父ともに法律関係の仕事についている環境で育ったため、人一倍正義感が強いです
この正義感が物語の展開においても重要ですし、彼の正義感ゆえの心情描写が物語の魅力を引き立てています
また、探偵の北見も女性の探偵で、仕事ができ、とてもフレッシュな人物です
この二人の関係も読んでいて楽しいですね
2 普通のストーリー
ミステリーのストーリー構成としては、一見ありきたりというか普通のミステリー小説という風に感じるんです。
それば、終盤の怒涛の展開をより際立たせているように感じました。
物語が二転三転する展開は最高です
この気持ちがより一層強く感じさせるのがこのストーリー構成の魅力があるように感じます
3 究極の選択
ネタバレになるため詳しくは書けませんが、究極の選択を迫られます
あなたははどちらを選ぶでしょうか
登場人物の気持ちになって考えると、選べません
本当によく考えさせられる小説でもあります
まとめ
とにかく読んでほしい小説です
ミステリーが好きな方、特にイヤミスが好きな方にはぜひおすすめしたい小説です
背筋が凍る、文字通り毒を飲まされたような読後感を味わえます
1月25日には織守きょうやさん著の「キスに煙」も出版されるのでこのタイミングでぜひ読んでください!
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